根幹治療の際に詰める薬について。 |
2008年3月14日(金)10:02:09相談者:usako(女性)44歳 神奈川県 |
左上下の1本づつ、神経を取り(昨年9月)お薬を詰め上の歯だけ被せ物をしました。 数週間が経った先日、食事中熱い物に強い痛みの症状が出更に冷たい物に強い反応が。 疑問に思っているのは、根幹治療の内容です。 以前通院していた歯科医院での根幹治療の内容との違いです。 以前の医院での根幹治療は最後に数ミリ単位でお薬を詰めて行き、それが完了後レントゲンで棒状に白いお薬が写ることを確認した上で被せ物をする形でした。 現在の医院は歯を削る針を太いものにしその針に白い薬を付け、ドリル方式で一気に神経を抜いた穴に挿入数秒でお薬を詰める施術は完了しました。 違いを訊ねると「ウチの薬は水薬だから。」とのことでした。 素人目に見ても、レントゲンで薬の違いは一目瞭然です。 細く短い白い物が歯の近くにあり、根の先の方は白く影のようにぼやけています。数ヶ月経ち再度痛みが出てしまった今、非常に困惑しています。根幹治療で詰めるお薬の挿入方法や種類には違いがあり、私が受けた治療は通常の治療で痛みは心配ないのでしょうか? どうかアドバイス頂けるよう・・よろしくお願い致します。
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回答
Re:根幹治療の際に詰める薬について。 |
2008年3月14日(金)11:42:47回答者:杉山
(大船駅北口歯科インプラントセンター) |
神経を取った後の薬を詰める治療法には、さまざまな方法があります。
神経を取り除いた後の根の中は空洞ができます。 この部分に薬(樹脂)をつめ、根の内部を封鎖し、細菌が繁殖しないようにするのが根管治療です。
この治療方法の違いによるものと考えられます。
根管治療において最も大切なのは、できるかぎり無菌的に根の穴を封鎖できるかということです。
治療方法の違いはあれ、無菌的に封鎖されていれば、問題はありません。
しかし、今回の痛みが起っているのは、この根管治療が原因とは考えにくいと思われます。
神経のない歯は熱いものや冷たいもので痛みがでることはありません。(神経がなくても腫れたり、痛みが起ることはあります) そのため、根管治療後の食事中の熱い物に強い症状と冷たい物に強い反応があるということは、おそらく他の歯が虫歯等で痛みがでていると考えられます。
一度、現在痛みがある歯の周囲の状態を検査されることをお勧めします。
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Re:根幹治療の際に詰める薬について。 |
2008年3月14日(金)13:59:39返信者:usako
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早々のご回答に感謝します。 先生が仰る通り私も被せた歯の直ぐ後ろの、神経のある歯(治療済み神経あり)が痛むと伝えました。 その際レントゲンを撮りその神経のある歯に問題は見られず、被せた歯だと思うと言われました。「神経がなくしかも根幹治療を終えた直ぐの歯が痛むとは思わない。」と伝えたのですが。 実際叩くと響き噛むと痛みがあるのは被せた歯です。 この場合薬を詰める際に菌が入り、その為感染を起こしているのではないでしょうか? 又、神経のある歯の虫歯の進行は、レントゲンで見極められるものなのでしょうか?
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回答
Re:根幹治療の際に詰める薬について。 |
2008年3月15日(土)00:01:20回答者:杉山
(大船駅北口歯科インプラントセンター) |
神経がない歯は、叩いたりすると違和感があったりすることがあります。 また、私自身はレントゲン等の状態をみていないので、感染があるかどうかを判断することは無理ですが、 神経のない歯を叩いて痛みあることが 必ず、感染ということではありません。 根管治療直後には 叩いて響いたりすることがあります。 少し経過をみてみても良いと思います。
また、前回のご質問の内容では、熱いものや冷たいもので強い反応があるとのことでした。 これは、神経のない歯に起っている症状とは別に考えた方が良いと思います。 先に回答しましたように神経のない歯は、熱いとか冷たいという症状は起りません。
もう一度、担当の先生に どのような痛みが どこの部位で起っているのかをご相談されてみて下さい。
最後に重複した話にはなりますが、 根管治療を行った直後には叩いて響くことあります。 こうしたことは感染とは関係がなく起ることがありますので、 少し経過観察することも必要です。 多くの場合、時間の経過とともに治まってきます。
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Re:根幹治療の際に詰める薬について。 |
2008年3月15日(土)13:56:22返信者:usako
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杉山先生・・ご丁寧な解り易いご説明、本当にありがとうございます。心から感謝しています。 短い診察の中で・・伝えたいことを伝えるのも又、伝えられたことを理解するのも限界があります。 常に消化不良の状態で、通院しているのが現状です。 けれどこのサイトを見つけ、杉山先生のアドバイスを受けることが出来、救われた思いです。 私は横浜市住在です。大船迄は少し距離がありますが・・いつか、杉山先生の診察を受けられたら幸いと思います。 熱いものにしみる症状は先週の金曜日に出て、2日間何をするにも痛みを堪えていました。 後に今度は冷たいものに同じ症状が出て、やはり2日後位から症状は徐々に弱くなって行きました。 1週間後の昨日はもう、殆ど熱いものには反応しないくなり、冷たいものにはごく弱い反応を示す程度です。 何もしない時にたまに痛痒いような症状を感じることがありますが、当初の症状から見れば比べ物になりません。治療が終了したばかりの保険の歯を被せた歯と、その直ぐ後ろの銀を一部被せてある治療済みの神経のある歯と、どちらの原因なのか・・判らなくては治療出来ないと今通っている先生には言われています。自分で判断する為に様子を見ている現状ですが、やはり判らず困っています。 虫歯の進行や治療済みの根の感染度は、レントゲンでは判断出来ないのでしょうか? 度重なる質問を、お許し下さい。
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回答
Re:根幹治療の際に詰める薬について。 |
2008年3月16日(日)21:19:14回答者:杉山
(大船駅北口歯科インプラントセンター) |
レントゲン写真で、分かることもありますが、分からないこともあります。
例えば、感染の程度ですが、根の先に膿みが溜まっている場合、 (感染している場合) レントゲン写真では、根の先が黒く写ります。 これは、根の先の骨が吸収してくるためで、骨の形状が吸収でなくなってくるため、黒く見えます。 しかし問題なのは、レントゲンで黒く写っているからと言って、 現在問題があるかどうかということです。 例えレントゲン写真で根の先が黒く写っていても、痛みがでないことはよくあります。 一般的に神経のない歯で、レントゲン写真から根の先が黒くなっていても、臨床症状に問題がなければ、治療の必要性がない場合がほとんどです。 また、レントゲン写真で、根の先が黒く写るようになるには、かなりの期間がかかります。 そのため、実際に根の先に膿みが溜まっていてもレントゲンでは、分からないこともあります。 そのため、レントゲンで写る状態は、診断基準の一つであり、 最終的には、レントゲン以外のさまざまな所見から総合的に判断するものです。
次にレントゲン写真上での虫歯の判断ですが、 虫歯になっているとレントゲンでは、黒い穴のような状況が見えます。 しかし、被せ物が行っている歯は、虫歯と被せ物が重なっていると レントゲンでは分かりません。 そのため、しみる等の症状がある場合、レントゲン以外の所見と総合的に判断し、虫歯が存在するかどうかを見極めます。
私自身、直接診ていないので、正確な状況は分かりませんが、痛みが続くようであれば、再度検査した方が良いかと思います。
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Re:根幹治療の際に詰める薬について。 |
2008年3月17日(月)00:20:14返信者:usako
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度重なるご回答、ありがとうございます。 今回虫歯を心配する神経のある銀を被せた歯は、先日レントゲンを撮りました。 その写真の状況は、白く全体的にモヤが掛かっているだけでした。頬側には銀はなく、歯の平らな部分から内側に掛けて銀を被せてある形です。 (頬側は殆ど自分の歯が見えている状態) この場合・・先生の仰るような虫歯の黒い穴が写り込む可能性は、低いでしょうか? 又、神経を抜き被せ物をした歯の方ですが、神経を取ったのは昨年の9月です。 半年経っていますが・・叩いて響いたり、噛むと痛んだりしても少し、経過を見てよろしいものでしょうか? 最後に先日突然熱い&冷たいものに強いしみる反応が出ましたが、仮にこの原因の歯が神経のある歯だとすると・・1週間位で一旦強いしみる症状が治まってしまうこともあるのでしょうか? 私としては・・一旦治まるのは、虫歯が進行していると言う認識があるのですが・・実際はどうなのでしょう? まとめて伺わせて頂きました。 ご多忙の中・・大変恐縮ですが、よろしくお願いします。
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回答
Re:根幹治療の際に詰める薬について。 |
2008年3月18日(火)09:27:14回答者:杉山
(大船駅北口歯科インプラントセンター) |
まず、最初のご質問からですが、 実際にレントゲン撮影を行い、黒い虫歯の影が見えなかったのであれば、レントゲン撮影ではわかりません。 もし、撮影したレントゲンで黒い影が写っていれば、虫歯と判定します。 しかし、前回話しましたように、写らない可能性もります。
私自身はレントゲンを拝見していないので、虫歯が写っているかどうかの判断はできませんが、撮ったレントゲン写真で、虫歯がないと説明があったのであれば、レントゲン撮影からは分からないということになります。
この点は再度担当医と話あってみた方が良いと思います。
また、神経がない歯ですが、昨年の9月からずっと痛むのであれば、 治療が必要になるかもしれません。 この点についてもレントゲン写真や口腔内診査等の状況が分からないため、正確な判断はできませんが… 治療が必要かどうかは、担当医と話し合いをし、お決めになる必要性があります。 しかし、感染のみが原因で、昨年の9月から痛みが続くことは可能性として低いと考えられます。 単に感染のみであれば、時間の経過とともに、症状は消退していきますし、強い痛みがあれば、抗生剤を服用することで、痛みは軽減します。 ずーっと痛みがあるのであれば、他に問題があるのかもしれません。 再度検査をしてもらって下さい。
次に、一時期強い痛みがあり、その後痛みが治まることはあります。 しかし、他の歯に問題(虫歯)があるかどうかの判断は、検査をしないとまったく分かりません。 そのため、他の歯にも虫歯がないかどうかの検査をされることをお勧めします。 検査の結果、問題がなく、痛みも消退しているのであれば、ご心配はいりません。
重複しますが、私自身はレントゲン写真や、口腔内の状況等を診査できないため、ご質問に対する回答に限界がありますので、 一度きちんと検査を受けられることをお勧めします。 1歯、1歯問題がないかどうかを検査し、必要であれば、やはり治療を行った方がよろしいかと思います。
一度担当医と十分話しを行い、治療の必要性があるかどうかを決定されてはどうでしょうか?
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Re:根幹治療の際に詰める薬について。 |
2008年3月18日(火)14:32:34返信者:usako
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よく解りました。 杉山先生からアドバイス頂いたことを念頭に置き、 担当の先生ともう1度細かくお話したいと思います。 直接診て頂いた訳でもないのに、こんなに何度も親身になって考えて下さり、大変有難く思います。 杉山先生のご説明は患者側からはとても解り易く、抱えている不安を取り除いて頂けました。 又、不安や疑問が出来た時は是非、相談させて下さい。 お世話になり、本当にありがとうございました。
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